シッダーマスターが示す悟りへの道

「マスターは海のような存在です。川は海に流れていくものですが、流れて溶け込んでいくためのサレンダー、つまり無条件の帰依の修行が必要なのです。マスターに会うことではじめて海になっていくことができるのです。
 何事においてもそうですが、私たちは何かを習ったり学んだりするとき、師、先生を必要とします。幼稚園の先生にはじまり、小学校、中学校、高校、大学、さらにはお稽古事においても、それぞれの先生に教えを受けます。インド流にいうと、すべて何らかのグルです。先生がいないと、すべてはただの我流で終わってしまいます。たとえ先生なしでうまくいった場合でも、奢(おご)りやエゴだけが増幅し、自分が今、どのポジションにいるのかを見失ってしまうことにもなりかねません。」

本などを読めば知識を手に入れることはできますが、知恵というものは人間同士の交流によって体得するものです。無駄な勉強・無駄な仕事・無駄な修行・無駄な・・・をしないためにも、いい師匠と巡り会いたいものです。とはいえ、その人がすぐれた師匠であるかどうか見極めるのは私たちでもあります。人を見る目を養うこと、あるいは逆にだまされないようにすることも大切でしょうか。
インドでは言葉もなかなか通じないので、日本においてヨグマタ相川圭子さんに教えてもらえるとしたら、それはとてもあいがたいことですね。あたりまえと思わない、でもあたりまえと思って感謝の気持ちが薄れることのないように日々過ごしたいものです。